伊藤園 自然が好きです。 おーいお茶

産地を訪ねて−静岡県牧之原−

「お~いお茶」発売35周年を記念してお届けするプレミアムボトル「瓶 お~いお茶」。
長年、「お~いお茶」のおいしさを支えてきた2つの産地にフォーカスし、その魅力を存分に感じていただける味わいに仕上げています。
「めがみ」で使われている茶葉の故郷は、静岡県の牧之原台地。歴史ある産地のお茶づくりを担う方々に、これまでの歩み、現在、そして未来について話を聞きました。

牧之原茶の代名詞「深蒸し」を生む職人技

初夏のはつらつとした木々のように濃く鮮やかな緑色。一口すすると、清々しい香りと共に、やわらかな甘味と旨味が舌に広がる。コク深くまろやか。これぞ日本を代表する緑茶の産地、牧之原で作られてきた伝統の「深蒸し茶」だ。

「深蒸し茶」とは、摘み取ってすぐに産地の工場で行う『蒸熱』の時間を長くとったお茶のこと。「お茶の味、香り、色といった基本的なキャラクターは7~8割が蒸し加減で決まります」(JAハイナン流通販売部茶業センター 副センター長 江川佳元さん)。

JAハイナン流通販売部茶業センター 副センター長 江川佳元さん。伊藤園と生産者の橋渡し役として茶葉の品質を管理している。

一般的な煎茶の蒸し時間が20~30秒程度に対し、深蒸しはその倍以上。「同じ深蒸しでも、畑ごとの茶葉の状態によって違うし、気温や湿度、時間帯によっても変わります」(JAハイナン テクニカルアドバイザー 丹所大介さん)。香りをかぎ、色の変化を見て、手触りを確かめる……コンマ1秒ごとに変わる茶葉の状態を見極め、ピンポイントのタイミングで蒸しを止めて急冷しなければ、この色と味わいは生まれないという。まさに職人としての経験と感覚が問われる仕事だ。

実はこの深蒸し茶は、牧之原が発祥の地と言われている。お茶の栽培は明治初期から行われてきたが、深蒸しが生まれたのは今から100年程前のこと。
「牧之原は台地で日照時間が長いので、茶樹の生長が早く、葉が肉厚になりやすいんです。通常の蒸し時間だとどうしても苦味や渋味が強く出てしまう。試行錯誤する中で、試しに蒸し時間を長くしてみたところ、このようなお茶が生まれたと聞いています」(生産者・「八太田」代表取締役 太田宜孝さん)。

生産者の太田宜孝さん。24歳で家業を継いで以来、牧之原でお茶栽培に従事。19年前から被覆栽培にも取り組んでいる。

苦肉の策として生み出された深蒸し製法はやがて全国に広まり、質量共に優れたお茶の名産地として牧之原の名を知らしめることになった。

契約栽培を励みに見据える未来のお茶づくり

そんな牧之原にも抱えている課題がある。生産者の高齢化と担い手不足だ。「農家の多くは60~70代。このままでは、JAハイナンの管轄である1500haという広大な茶畑を維持していくことは難しくなります」(江川さん)。

全国のあらゆる産地が直面しているこうした状況に対し、伊藤園は問題が顕在化する前から、いち早く連携体制を整えてきた。生産者から荒茶を全量買い取りする「契約栽培」と、荒廃農地を大規模な茶園に造成する「新産地事業」を2本柱にした「茶産地育成事業」だ。

ここ牧之原の生産者にとっても、契約栽培は大きな励みになっているという。「市場価格に左右されず、全量を一定の価格で買い取ってもらえる安心感はとても大きいですね。一大産地とはいえ決して順風満帆とは言えない中、これからのお茶づくりにも目を向けることができます」(太田さん)。

右から江川さん、太田さん、JAハイナン・テクニカルアドバイザーの丹所大介さん。栽培指導の他、基盤整備も主導。

牧之原は台地といえども斜面もあり、小さくいびつな形をしていたり畝の向きが不揃いなど、生産性の低い畑も多い。今後少ない人数でも効率的に栽培ができるよう、農地を集約して整えるなど基盤整備を行っている。区画が整えば機械化も進めていけるだろう。品種もより病害虫に強く安定して収穫できるものに植え替えていく予定だ。

伊藤園に納品する茶葉は、「お~いお茶」に合わせた蒸し加減で仕上げている。牧之原茶の魅力を生かしつつ「お~いお茶」らしい味わいにチューニングするのも、熟練の職人の仕事。

「伊藤園さんとの連携を支えに、できることを一つひとつやっていくしかありません。若い人たちがお茶作りに夢を持てるよう、一生産者として地域を盛り立てていきたいと思います」(太田さん)。

「めがみ」は、そんな牧之原の歴史と職人技、そして未来への期待を込めたお茶だ。新芽を摘み取る前の数日間、遮光ネットで茶樹を覆う「被覆(ひふく)栽培」で育てた茶葉を採用。天候や生育状況をきめ細かく分析しながら、味わいや色乗りを左右する遮光のタイミングと期間を判断していくという手間とテクニックを要する難しい栽培方法を、太田さん達が支えている。このような摘採を実現することで、旨味成分であるテアニンを多く残し、色もより鮮やかに仕上げている。
「一般的な緑茶の味わいと違うので、初めて飲む方は驚くかもしれませんが、お茶の多様性を知っていただくきっかけになるとうれしいですね」(江川さん)。

text by Kyoko Kita / photographs by Hide Urabe

めがみ MEGAMI

手間ひまかけた被覆栽培と
牧之原市伝統の深蒸し製法が生む
コク深くまろやかな味わい。
ゆたかな甘味と旨味にふっと心がほぐれます。
テーブルに爽やかな風をはこぶ
みずみずしい液色。
満ち足りた癒しのひとときをおすごしください。

容量:375ml

3,240円(税込)

商品概要
JANコード:4901085649374
賞味期間:6ヵ月間
栄養成分
エネルギー:0kcal
たんぱく質:0g
脂質:0g
炭水化物:0.5g
食塩相当量:0.02g
原材料
緑茶(日本)/ビタミンC
アレルギー物質
なし
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